帝京大学足の外科診の特徴としては,足関節鏡を診断・治療に積極的に応用していることがあげられます。これまで約2000例の足関節鏡視下手術を行っており,国内はもとより,世界的にも屈指の症例数を誇っています。関節鏡の利点は小さな皮膚切開で直視下に病変を診断できるとともに,関節を展開することなく低侵襲手術を行うことができる点にあります。その結果,患者さんの術後の疼痛は少なく,術後早期に社会復帰することが可能となります。
私達が毎日触れている足・足関節は意識することは普段ほとんどありませんが、日常生活において非常に重要な役割を担っています。足は地面に接しその反力を足関節、体幹へ伝えています。一方、体幹と四肢で作り出した力は足関節、足部を通じて地面に伝わります。そのため、足・足関節疾患・外傷は歩行に影響を及ぼし、日常生活を制限します。
足の外科専門診グループは、足・足関節疾患、外傷のために日常生活、スポーツ活動が制限されている方々が元の状態に復帰できるように、これまで蓄積されてきたデータを活用し、テーラーメイドの治療を提供しています。この際、より早期、より確実に社会復帰できるように低侵襲で疼痛のない手術を心がけています。
臨床では、各スタッフの定期外来に加えて、毎週月曜日午後、毎週金曜日午前、第1、3水曜日午後に“足の外科”外来をおこない、足・足関節疾患・外傷でお困りの患者さんを全国より受け入れています。毎週火曜日、各週金曜日午後を手術日とし、侵襲が少なく早期の社会復帰が期待できる関節鏡手術を中心に、常に最新の技術・知見に基づいた治療を行なっています。
研究では、手術手技の開発、医療材料の開発、臨床研究を行い,国内外の学会に積極的に発表するとともに、多くの研究論文を発表しています。ここ数年、私達の活動は成果を結び、国内外の主要学会で学会賞を受賞しています。また、アメリカ、カナダ、オランダ、イタリア、韓国などの国際的に優れた業績をあげている施設と連携をとり、技術・知見を交換しながら互いに発展できる体制を整えています。
教育については、私達の経験・知識・技術を確実に伝達できるように、臨床、研究において後進がチャンスを得られる環境を整えています。その際、表面的な知識や技術だけでなく、未来の医療現場において、柔軟に対応して活躍できる医療人を育成しています。
私達は、足・足関節の疾患に対して全人的なアプローチがすること、患者さんとその家族のお役に立てるように思いやりをもって診療にあたること、を常に心がけています。
宮本 亘(スポーツ医療学科 准教授)
笹原 潤(スポーツ医療学科 准教授)
松井 健太郎(外傷センター 講師)
安井 洋一(整形外科 講師)
印南 健(非常勤)
久保 摩耶(非常勤)
大森 翔平(非常勤)
代表例を以下に紹介します。
帝京大学足の外科診の特徴としては,足関節鏡を診断・治療に積極的に応用していることがあげられます。これまで約2000例の足関節鏡視下手術を行っており,国内はもとより,世界的にも屈指の症例数を誇っています。関節鏡の利点は小さな皮膚切開で直視下に病変を診断できるとともに,関節を展開することなく低侵襲手術を行うことができる点にあります。その結果,患者さんの術後の疼痛は少なく,術後早期に社会復帰することが可能となります。